EM!FUL は、知的障害のあるお子さんを育てるご家庭に向けて、制度や支援の情報をお届けするメディアです。
このページでは、EM!FUL が記事内で「障害」という言葉を使う理由をお伝えします。
なぜ「障害」を選んだのか
理由は3つあります。
理由1|手元の書類と、同じ言葉にするため
制度の正式名称は「障害」です。
障害者総合支援法。身体障害者福祉法。障害福祉サービス受給者証。
市区町村の障害福祉課。 制度を利用するとき、目にする書類と窓口の名前は、すべてこの表記です。
申請書の名前が分からない。窓口の名前が分からない。制度を使いはじめる方がつまずくのは、いつもこの入口です。
EM!FUL は、書類の言葉と記事の言葉をそろえます。
理由2|探している人に、届くため
制度や支援を調べるとき、多くの方は書類に書かれている言葉をそのまま検索します。
つまり「障害」です。
やわらかい表記を選べば、記事は検索結果に出にくくなってしまいます。
読みやすさのために表記を変えて、いちばん必要としている方に届かなくなることを避けるためです。
EM!FUL は、届くことを優先します。
理由3|障害は、その子のなかにあるのではないため
「害」という字をひらがなにしても、目の前の困りごとは何ひとつ変わりません。
説明のしかたが難しいから、内容が伝わらない。
制度の書類が複雑だから、申請までたどり着けない。
困りごとをつくっているのは、その子ではなく、その子の周りにある仕組みです。
この考え方は「社会モデル」と呼ばれ、日本も締約国である障害者権利条約の土台になっています。
字をやわらかくすることは、仕組みを変えることではありません。 EM!FUL は、言葉を整えるより、仕組みの話を書くことを選びました。
国も、ひとつに決めていません
2010年、内閣府に置かれた会議で、「障害」の表記をどうするかが正式に検討されました。
特定の表記に決定することは困難だと判断され、当面は現状どおり「障害」を用いる、という整理になっています。
同じ年、内閣府は全国9,000人にアンケートを行っています。 「『害』の字はイメージが悪いので、表記を改めるべきだ」という意見への回答です。
そう思わない … 43.0% そう思う … 21.9%
また、「障碍」の「碍」の字は、いまも常用漢字表に入っていません。
どの表記が正しいかは、まだ決まっていません。 だから EM!FUL は、「障害」を正しい表記として選んでいるのではありません。このメディアの方針として選んでいます。
<出典> ・「障害」の表記に関する作業チーム「『障害』の表記に関する検討結果について」(2010年11月22日/内閣府 障がい者制度改革推進会議 第26回資料) ・内閣府「『障害』の表記の在り方に関するアンケートについて」(平成23年版 障害者白書 コラム)
ひとつだけ
このサイトのいちばん上に出てくるキャッチコピーだけは、「障がい」と書いています。
このページを読んでいただく前に、最初に目に入る場所だからです。
「障害」という字を見て、ページを閉じてしまう方がいるためです。
診断を受けたばかりの方が、検索結果からこのサイトにたどり着きます。
その方が最初に目にする一行は、制度としての正確さよりも、嫌な気持ちになるかどうかで選ぶべきだと考えました。
制度に向けて書く言葉と、人に向けて書く言葉。
EM!FUL は、この2つを分けています。
